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クリ
タマバチ
Dryocosmus kuriphilus YASUMATSU
英名 Chestnut gall wasp
- 被害 芽に寄生した幼虫が虫えいをつくる。虫えいとなった芽は小さい葉が数
葉つくだけで新梢として伸びないか,新梢の生長が非常に悪い。成虫が脱出する
と虫えい部分は乾枯するので先の部分が枯死したり,折れたりする。クリの収量
が減るばかりでなく,枯死する木もでる。
- 生活史 年1世代。若齢幼虫で越冬。5月芽の開き始めるころ越冬からさめた幼
虫は加害を始め,芽は急速にふくらみ虫えいとなり,新梢の伸長が止まる。虫え
い内で成熟した幼虫は蛹になり,8月上旬〜9月上旬に成虫となり虫えいから脱出
して,新しい芽に産卵する。成虫は雌だけで単為生殖による。ふ化した幼虫は芽
の組織内に食入するが,その年は虫えいとはならない。
- 本害虫の被害を避けるために抵抗性のクリ品種が育成され,一応おさまったか
に見えたが,1965年頃からこの抵抗性クリを加害する新しい型のクリタマバチが
現われ各地で問題となっている。
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クリタマバチの虫えい |
クリタマバチ虫えいの断面 |
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